タイプ別キャリアプランケーススタディ ~資格やスキルを習得し、キャリア形成に活かしている方の体験談を聞こう!~

東京工科大学 デザイン学部 デザイン学科 特任講師  野条 美貴様

座談会登壇者:
販売業(雑貨担当) 河端 優美 様(パーソナルカラリスト)
舞台制作/ジェネラルマネージャー 五十嵐 さくら 様(TOEIC L&R 750点取得)
医療関連サービス本社 管理職 杉田 裕子 様(メディカルクラーク&診療情報管理士)


野条 美貴 様

(2019年7月掲載)

平成30年10月27日、東京ウィメンズプラザにてセミナー「タイプ別キャリアプランケーススタディ~資格やスキルを習得し、キャリア形成に活かしている方の体験談を聞こう!~」を開催致しました。 本講演会は、平成30年度東京ウィメンズプラザフォーラム参加事業 として、平成30年度第2回能力開発カレッジ(第一部 講演会、第二部 資格取得者との座談会)内にて行われました。今回は、 キャリアコンサルタントの野条 美貴様(東京工科大学 デザイン学部 デザイン学科 特任講師) をお招きし、キャリアについての基礎知識、考え方について、お話を伺いました。

就職氷河期、出産、新たなキャリアに出会うまで


東京工科大学で、就職の特任講師として勤務をしております、野条と申します。セミナー時間は本日2時間ありますが、私一人で話していても、「ご自身のこと」として、と捉えにくいかと思いますので、本日は資格を取ってご活躍されている方々との座談会を通して、皆さんと対話できるような、そんな2時間にしたいと思います。どうぞ2時間宜しくお願いいたします。

私の自己紹介をさせていただきます。私は元々愛媛県で生まれたのですが、家族の転勤があって9歳のときに神戸に引っ越しをして、34歳くらいまでずっと神戸におりました。神戸の大学を卒業して、警備会社に入社いたしました。当時は、ちょうど就職氷河期でした。四大を出た当時、男女機会均等法があり、「男性と同じように仕事ができる」総合職もできて、活躍を・・・という感じでしたが、実際には事務職の求人は非常に少なく、私自身は総合職でバリバリやっていきたいという思う気持ちがあったので、就活をたくさんしましたが、なかなかご縁がなく、周りと比べると決まったのはすごく遅かったと思います。

大学卒業後、正社員として入社しましたが、実は第1子を産むときに、退職することになります。当時、私の先輩で育休を取って会社に復帰した人は誰もいませんでした。東京に本社がありましたが、関西は風潮が遅れていて。お腹が大きくなって9カ月目まで働いていましたが、「いつまでやっているの? もう辞めるよね?」と言われました。夫の親も、私の親も、「専業主婦になるよね?」――まだまだそんな時代でしたので、辞めるしかないかな、と。仕事はすごく楽しかったです。 警備会社は「3K」(「きつい」「汚い」「危険」)なイメージが大きかったので、その当時の上司が、「警備会社のイメージを一新するためには、若い女性が、人事採用担当やった方がいいのではないか。」と言いました。当時ロボットやGPS開発のために理系の大学生の男子を採用したい背景があり、いわゆる「リクルーター」として大学へ行き、理系の教授と話し、学生を紹介してもらう仕事をしていました。非常にやりがいがあって楽しかったです。そんな中子供が出来て、退職しました。息子が2人おりまして、子育てで専業主婦を9年、そして、今の自分の働き方に迷いのある人や、転職を希望する人の相談に乗るキャリアコンサルタントをして今ちょうど10年になっています。

資格としては、CDAという民間の、キャリアカウンセラーの資格を先に取っています。2016年よりキャリアコンサルタントという資格が国家資格化したので、私はCDAの資格と合わせて、国家資格のキャリアコンサルタントの資格も得ることになりました。CDA資格取得の1年後には2級キャリア・コンサルティング技能士という資格も取得しましたが、こちらはキャリアコンサルタントの上位資格となります。 FP(ファイナンシャルプランナー)の資格についても、人生プラン、ライフプランを考えるうえで、キャリアコンサルタントの資格と関連になるなという思いがあり取得しました。

メンタルヘルスマネジメント検定も取得しています。私自身キャリアコンサルタントとして、日々様々な悩みを受ける中で、例えば、「今の仕事が面白くないんです」以外に、「お腹が痛くなります」「会社を休みがちになっています」、ということが、よくあります。私はキャリアカウンセラーなので、「仕事・人間関係というところで何かありますか。」ということを聞きます。もしかしたら、体調が悪くて仕事のパフォーマンスが上がらないということあるかもしれません。人の悩み相談を受ける時には、この相談の内容はキャリアの悩みなのか、あるいはメンタルヘルスの悩みなのか、ということを理解するために、メンタルヘルスの勉強をする重要性を感じ、3種・2種・1種と資格の種類がありますが、順番に資格を取っていきました。

今勤めている大学の講義の中で、キャリアデザインという授業があります。就職活動の時期になって急に慌てることのないように、大学1年生の時から、「卒業後は、どのように働いていきたいですか?」と問いかける授業をしたり、今の大学では学生全員と会い、今後の進路面談をしたりしています。その他には、キャリアコンサルタント資格の養成講座の講師をしたり、企業で働いている人、あるいは自営業で美容師さんをやっている人、あるいは歯科技工士さんたちのキャリアコンサルタントをしたり、働いている人の支援をしています。

ライフラインチャートで見る私のキャリア

私のライフラインチャート(人生を「幸福度」の高低で1本の線にしたもの)では、就職氷河期から描き始めているのですが、就職活動が大変だったので、この時期のグラフはぐっと下がっています。このように、「満足度・充実度」の高低をベースとした一本描きみたいな感じで、自分の人生を振り返りながら線を引くと、ライフラインチャートができます。今お話をした通り、就職氷河期で就職が決まった後は、自分にとってすごく楽しい仕事だったので、グラフがぐんぐん上がっています。しかし、出産を機に、本当はもっと働きたかったのですが、一旦退職してしまいます。出産して、家にいて、夫はいつも帰りが遅く、1人で子育てをしていると、「私は一体どうなるのだろう」「子育ても大変だし」…と悩み、ここでグラフがぐっと下がっていきます。しかし、2人目の子どもを産んで幼稚園に行くと、だんだん子育てが楽しくなってきて、「専業主婦もなかなかいいなあ」とグラフが盛り上がっていきますが、ここで、夫の転勤で初めて東京に来ます。私は関西に住んでいた期間が長いので、上京しても知り合いが誰もいませんでした。その後は、仲の良い友人もでき、徐々にグラフが上がりました。ただ、そこで人間関係を作ることが大変で、またグラフが下がります。最終的には、せっかく東京に来たのだから楽しもうと切り替え、様々な情報収集したところ、ある食品会社の主婦モニターに応募をして採用になりました。新商品の食品を実際に食べて、パッケージを見て、主婦の目線で批評します。それがすごく楽しくて、グラフがぐっと上がっています。

東京で楽しんでいた矢先に、夫が島根県に転勤になりました。下の息子が小学校1年生に入ったところでした。その後すぐ引っ越しになってしまって、またグラフが落ち込みます。ここで私に大きな転機が訪れました。子供たちを送り出し、夫は仕事に行くと、ずっと家に独りぼっちで、ホームシックのような感じで涙が出ていました。これではいけないと、あるとき母が「あなたパートにでも出たらいいんじゃないの?」と提案してくれました。そこで、早速松江市にあるハローワークに相談に行きました。子どもが小学生のため、「9時から14時か15時くらいまでの事務職のようなパートはありますか?」、「パソコンはできますか?」、「ワープロならできます!」、「Excelはできますか?」、「Excelって何ですか?」、「Excelも知らないのなら、事務職なんて無理ですよ。」と言われてしまいました。ショックを受け帰りかけた時、昔にどのような仕事をしていたのかを聞かれました。人事で採用担当をしていたことを伝えると、当時はリーマンショックの後で離職者が溢れていたこともあり、「来月くらいにハローワークで相談員の募集が出るので受けてみませんか。求人票送りますよ。」と言われました。そこで、ハローワークの面接へ行きましたが、私は会社を辞めて9年専業主婦をしていたため、警備会社6年勤めた後の9年間の履歴書が真っ白でした。そのような状態で、ハローワークで働きたいと言っても、「大丈夫ですか?」「ずっと働いてなかったんですよね?」「フルタイムで、毎日会社来られますか?」と面接で多々言われましたが、「はい、頑張ります。やってみます。」と答え、ご縁あって、今があります。

キャリアを3つの円から考える

キャリアと聞くと――「キャリアウーマン」という言葉があるように、経歴や職歴というイメージがあると思いますが、ここで言うキャリアは、働くことを主体とし、人生そのものをキャリアと捉えてお話をしていきます。キャリアというのは、その人の生き方や生き様、人生そのものです。 私のキャリアカウンセリングでよくある相談事例は、今の仕事が自分のやりたいことではないのに、このまま今の仕事を続けていいのかが分からず将来に不安を感じているということです。また、専業主婦を長くしていると、何の仕事をしたら良いのかが分からなくなるという相談がたくさんあります。共通して言えることは、皆さんこれからの将来に不安を感じているということです。皆さんには、不安はありますか。将来を考えると不安になりますよね。会社に勤めていると、定年が65歳になっていますが、その後の人生をどのように生きるか、今の会社に何年くらいいようかなど、常に考えられるところです。

今日は様々ワークをしていきながら、キャリアの不安を解消するためにキャリア形成という視点で3つの円を使って考えていきたいと思います。キャリア形成の不安を少しでも解消していくために、また、自分のキャリアをどう作っていくかを考えたときに、ポイントが3つあります。自分自身のことを考えていただきたいのですが、1つは「大切にしたいこと」や、「自分にとっての価値観は何か」ということを考えていただきます。皆さんは何のために働いていますか? あるいは、何のために仕事をしなければならないのだと思っていますか? どうでしょうか。自分自身が何を大切にしているのかということを考えていく必要があります。それから次に、ご自身のできること――「能力」や「強み」を指しますが、皆さんは、今までに「ご自身の能力は何ですか? 強みは何ですか?」と聞かれて、すぐに「ああ、これです」と言えることはありましたか。もしかしたら仕事をしてきた中で、何年かしてきたことというのは、少なくとも、「自信があります」とまでは言わないまでも、「これならできるよ」ということが3つ4つあると思います。そういったことが何だろうかということを、自分自身でしっかり考えて気づくということが大切です。もう1つの観点である、「やりたいこと」、「興味・関心」。皆さんはどんなことに興味があって、どんなことが好きで、何に関心がありますか? この3つの観点を自分の中で整理し、この3つの円が重なったところにある仕事を見つけることができれば、それは天職、あるいは適職だと言われています。自分の好きなことができて、それに自分の能力が発揮できるということによって、周りの人から喜ばれたり、会社の中で評価されたりします。ご自身の価値観にも関わってくるかもしれませんので、この3つが重なった部分を見つけることが、キャリア形成の上では大切です。

ライフラインチャートで人生を俯瞰する

もう1つの観点として、まずは、自分の興味関心とは何かというのをしっかりと振り返っていただきたいと思います。例えば幼い頃に、「絵を書くのが好きだった」「物を作るのが好きだった」など、何でもいいです。過去の経験から振り返ることで、それを強みに変えていくためには何ができるかを考えることができます。例えば、昔関心のあったこととは異なる仕事に就いていて、昔は絵を描くのが好きだったとすると、「絵の勉強をしてみようかな、習ってみようかな」というところから始めて良いと思います。自分で、興味関心のあることを広げることが大切です。あるいは、大人になってからの興味関心や、友人との会話を通して、自分の興味関心の輪を大きく広げて何かに取り組むことで、能力や強みをどんどん大きくしていくことができます。それぞれの円を大きくすることで、この交わりの部分も大きくなります。皆さん自身が、この円を自ら大きくすることで、キャリア形成のチャンス・機会は大きくなります。

そのため本日は、この興味関心・能力・強みを、少しでもご自身で気づいてほしいと思いますので、皆さんに「ライフラインチャート」を書いていただきます。 チャートの出発点については、私の場合は就職活動のところから始めていますが、0歳のところから始めてもいいです。自分の好きなところをスタート時点にして、一筆書きでこれまでの人生を思い出しながら、線を引いてみてください。できるだけ凹凸がつくように。
ライフラインチャートを使うと、過去の自分を振り返るということができます。満足度や、充実度が高かったのは、皆さんにとってどんなときでしたか? そのときの、行動や状況はどうでしたか? あるいは満足度や充実度が低かったときは、どんなときでしたか? またそれを、皆さんはどうやって乗り越えましたか? …というところを、自分自身で描いたチャートをよく見つめてみてください。過去の自分を振り返ることで、経験から自分自身の興味関心、能力、強みが見えてくると思います。

私の場合、夫の転勤で東京に行き、誰も友達がいなくて落ちこんでいたときに、せっかくなのだから楽しもうと思って主婦モニターにチャレンジしてみたり、今のままではいけないと思い、外に出ていくなどの主体性だったり、そういうものも身についたのかなと思います。島根に行って落ち込みましたが、職業相談員としてハローワークで働くきっかけになったのは、やはり自分の中でうまく行かないことがあったからこそ、何か生み出せたということがありますし、警備会社で働いていたときも、私自身すごく仕事が充実していたので、成功体験の中には、実は自分の能力や強みというのがたくさん隠れています。自分の成功体験を是非思い出してもらって、そのときに自分が発揮できた力を自分で自覚してもらって、それが今の自分にも活かされるし、今後の自分に活かせることっていっぱいあります。皆さんの職務経歴を1つ1つ整理していくのも、また自分自身を知るきっかけにもなります。本日はライフラインチャートのワークを通して、長い人生を俯瞰することを体験していただきました。

ライフステージごとに変遷する8つの「役割」


次にライフ・キャリア・レインボーについてお話いたします。これはキャリアの理論家であるスーパーという人が出したものですが、ライフラインチャートでは、皆さんの過去の振り返りをしていただきました。次は、今の状況を見て、これから皆さんがどういう風にしていきたいのか、というところを今から見ていきたいと思います。人は人生の中で、様々な役割をしていますが、スーパーによると、「子どもの役割、学ぶ人の役割、余暇を楽しむ、市民の役割、働く人の役割、配偶者の役割、家庭人の役割、親の役割」と8つに分けられます。人は生きていく中で、たくさんの役割を持って生きていますよということを、このライフ・キャリア・レインボーにたとえています。

この役割を皆さんは積み重ねていくことで、キャリアは生涯において個人が果たす一連の役割及びそれらの役割の組み合わせとなります。職業人として仕事をしていないときも、別の役割をするということで、私たちのキャリアは続いています。役割の1つ1つを大切にしながら、バランス良くやっていくことで、自分らしく生き生きとできるというのがこの理論です。私の例で言うと、専業主婦をやっている時期は仕事をしておらず、履歴書も真っ白でしたが、その間PTAの活動をしたり、自分の親のお手伝いをやってみたりと様々していました。人は決して働いていることだけが役割ではない、ということを考えていきながら、本日は皆さんにもライフ・キャリア・レインボーを自分の例で作ってもらいたいと思います。私の場合は35歳のときのものを作って、その10年後と20年後と設定をしてみました。皆さんがする場合には、今の年齢からスタートしていただいて、10年後、20年後でもいいですし、あるいは、人生100年時代ですので、20年後、30年後にしていただいてもいいですし、もっと刻んでいただいてもいいです。役割の1つである「子ども」というのは、自分自身が息子であり娘である役割のことになります。私は35歳のときには母は55歳ですので、様々忙しかったと思うので、ここは自分の100%として捉えたときに、どれぐらい自分自身がエネルギーを使っているか、という風に考えます。時間でもいいです。どれぐらいの時間を使っているのか。時間軸で考えてもいいですし、エネルギーで考えてもいいです。この100の割合というのは、自分の中での割合で良いですが、私の35歳の例でいうと、当時の私は仕事をしていない専業主婦でしたので、全く何も学んでいません。勉強も全然していないので0です。余暇というのは、自分の好きなことをする時間なので、テレビやスポーツや趣味をするのは5%くらいかなでしょうか。市民という役割は、ボランティア活動の1つとしてPTA活動をしていたので10%。家庭人については、これは家事のみを指すのではなく、家の修理などのハウスキープも該当します。配偶者については、夫がいますので、夫の世話や家事全般をしていたので10%。当時は長男が小学校1年生、次男が幼稚園ということで、親の役割が多かったです。

注目すべきところは、1つ目の「学ぶ人」の役割です。当時から10年後は、資格取得の勉強をしていて、通信制の大学にも今心理学の勉強で通っています。そのため、学ぶ人の役割が増えてきています。当時から20年後は、大学院に行きたいと思っています。人生100年時代なので、まだ半分までしか来ていない、と考えています。もう1つのポイントは、働く人です。10年前は仕事をしていませんでしたが、2年前はまだパートタイムでした。夫の扶養内で、130万円以内で働いていました。昨年から、フルタイムで働いております。10年後は、個人事業主でバリバリやりたいなと。もう1つのポイントは、親の役割は子どもが大きくなるにつれ、減っていくということです。ただ、自分の親の介護が将来的に始まるかもしれません。

このように、自分の役割を客観的に、「役割」という観点で今から考えていただきたいと思います。余暇というのは、趣味をしたり、テレビを観たりとか、誰しもずっと働いているわけではないと思います。休みの日に、自分の時間があるのなら、それは余暇です。市民というのは、ボランティア活動などを指しますが、PTAや地域のボランティアもそうですし、私は職能団体に入っていますので、そこのボランティア活動もしております。例えば選挙に行くというのもいいかもしれません。 例えば定年退職を迎えた方は、働く人の割合が、一気に減ります。家にいるときに、「自分の人生は終わってしまった」と感じてしまう人も結構います。しかし、働く人というところが終わったとしても、他の役割は多くあります。そのようなときに、このライフラインチャートやライフ・キャリア・レインボーを使って、自分の人生の役割を見直していただくことをやります。あるいは、子育てや専業主婦をしていた人に、5年先、7年先の将来、自分でどんな風になっていたいか、ということも、キャリアカウンセリングの中で行います。
挑戦し続け、謙虚であること
最後に、私自身様々な資格にチャレンジしており、スライドの赤色の文字の資格は、全部不合格でした。キャリア支援職をする前に、友人から、時給の高い人になりたいなら、資格取った方が良いと勧められたのがきっかけです。不合格になった資格については、勉強したことは無駄にはならないし、このときに、専業主婦でありながらも、勉強する時間を自分の中で取ることを練習できました。ここから勉強する余裕が自分の中でできて、キャリアカウンセリングの資格を取って、FPも取りました。 1級キャリアコンサルティング技能士については、持っているとカウンセラーの指導もできるのですが、実は2014年から受験して、今年5年目です。5年目のチャレンジでまた受けます。本当に心が折れそうになりますが、自分には目標があるので、取って、自分の不安や自信のないところを、資格を取る事で、自信につなげたいと思っています。今年から、公認心理師が国家資格化されました。チャレンジをしたわけですが、自己採点で撃沈です。このように私自身がいろんな資格にチャレンジしています。 資格取得後、CDAという民間の資格を取ってからは、そこまでは公共のハローワークで、仕事を辞めてまた働きたい人の支援をしていましたが、そのあとは、教育機関や企業でカウンセリングをするなど、職域も資格を取って自信をつけることで、どんどん広げています。社会活動というところでは、職能団体(日本キャリア開発協会)では、無報酬ながらも学会等様々行っています。

私自身が大切にしていることは、「プランドハプンスタンスセオリー」です。皆さんも、様々な転機や、ライフラインチャートでの凹凸があったと思いますが、そういったチャートが凹むときがあっても、それを、「自分の中のチャンスだ」と捉え、失敗を恐れずにどんどんチャレンジして行きましょう、ということを自分の中でも大切にしています。それから「プロフェッショナル セルフダウト」という考え方。資格を取って、自分ではその専門だと思ったときには、それに奢らずに、謙虚に――「私って間違っているのではないかなあ」「これでよかったのかな」とことをいつも思いながら、自己研鑽をするようにしています。私のライフラインチャートは今では、ぐっと上がり調子です。

座談会(前半)の講演録はこちらから  >

講演者プロフィール

東京工科大学 デザイン学部 デザイン学科 特任講師
野条 美貴 様
国家資格登録キャリアコンサルタント
2級キャリアコンサルティング技能士、 CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)、 2級FP技能士、 メンタルヘルス・マネジメント検定I種 等

サービス業界での採用担当者として勤務後、育児のため退社。9年間の専業主婦を経て、 家族の転勤を機に、公的な就労支援機関に再就職。現在は大学の就職担当教員や 企業で働く人々へのキャリアコンサルタント業務に従事。