キャリアカウンセラー(CDA)の水野みち 様に、「キャリア形成」を成功させるために知っておくべきこと、するべきことは何か、お伺いしました。
企業は「自ら考える力のある人」を求めている。
キャリア形成を成功させるにはまず、企業がどんな人を求めているかを知ることが大切です。
事業環境が目まぐるしく変化し、それに伴い業務の多様化が進展する現在、企業は「コミュニケーション力」「行動力」「積極性」のある人に加え、「自ら考える力のある人」を求める傾向が強まっています。
そのような中、 人材採用における選考方法も厳密化。
企業は、応募者が「社会性があり、自ら考え行動できる人であるかどうか」を厳しい目で判断しています。
なぜ、キャリア形成が重要なの?
では、どうすれば、企業が求めている人になれるのか?
新卒の場合は、いろいろな経験を通して自分を知ることです。
単に「○○を経験しました」では通用しません。
「その経験から何を感じたか、どう判断して、 どんな行動を取ったか、そこから何を学んだのか」を深め伝えることで初めて、評価の対象になります。
中途採用の場合は、前職の基準で自分を把握しがちです。
今、自分がどのような市場価値を持っているのかを広い視野で把握することも大切です。
私がキャリアカウンセリングをしていて感じるのは、「優秀なのに自分に自信がない人」、また逆に「自分を過大評価している人」が少なくないこと。
客観的に自分の市場価値を知るためには、会社外の人と触れ合う事も一つです。
異業種交流会の場などで、最近のトレンドを把握したり、 大学の友人に他の職場について、聞いてみるなどの方法があります。
また、ないものを追いかけるより、一旦は等身大の自分を受け入れること。
自分を客観的に見ることで、「この強みをより伸ばして○○を目指そう」「弱み を克服するために○○の資格を取得しよう」などと次の行動に積極的に取り組むこともできます。
その結果、応募する企業に対しても、「私は○○の業務 の中で、○○の力を身につけました。ですから御社の○○への展開にお役に 立てる……さらに御社の○○を伸ばしていく中で、○○○を磨き…」と自信をもって自分をアピールすることができるようになるのではないでしょうか。
「その資格で何がしたいのか」を明確にしよう。
また、自分のもつスキルや能力を証明するものとして「資格」は有効です。
ただし活用の仕方には工夫が必要です。一つの条件は、その資格 が、就きたい仕事や業界とつながる一貫性のあるものであること。
例え ば、「フードコーディネーター」の資格を有する人が、飲食業界ではなく 教育業界を志望する時、「フードコーディネーターで学んだ健康と精神のバランスは、教育分野でもこんな風に活かせます」と具体例をアピー ルすれば説得力が生まれます。
単に資格を取得するのではなく、自分に 何ができるのか、何がしたいのかを突き詰めること。
それが、成功する キャリア形成につながっていきます。
プロフィール
水野みち 様
キャリアカウンセラー 教育学(カウンセリング)修士 キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA)