行政による能力開発施策

厚生労働省等の省庁が行う職業能力開発に関する施策についてご紹介します。

教育訓練給付制度

労働者や離職者が、自ら費用を負担して、厚生労働大臣が指定する教育訓練講座を受講し修了した場合、本人がその教育訓練施設に支払った経費の一部を支給する雇用保険の給付制度です。
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公共職業訓練

公共離職者の方がハローワークで行う職業相談の中で、再就職をするために公共職業訓練を受講することが必要と認められた場合は、公共職業安定所長が訓練受講を指示することがあります。
この場合は、訓練が終了する日まで失業給付(基本手当等)が支給されます。
公共職業訓練は、国や都道府県が設置運営する職業能力開発促進センター(ポリテクセンター)、職業能力開発校などの訓練校、あるいは委託を受けた民間教育訓練機関で実施されています。
公共職業訓練は、離職者訓練・在職者訓練・学卒者訓練の3つがありますが、求職者の方が対象となるのは「離職者訓練」となります。

【参考】
公共職業訓練の概要(厚生労働省)
公共職業訓練コースの検索について(厚生労働省、ハローワークインターネットサービス)

求職者支援制度

雇用保険を受給できない求職者の方(※)に対し、無料の職業訓練「求職者支援訓練」を実施し、一定の支給要件(本人・世帯収入や資産等)を満たす場合は、職業訓練期間中の生活を支援するための「職業訓練受講給付金」が支給されます。ハローワークが中心となってきめ細やかな就職支援を実施することで、安定した就職を実現するための制度です。
求職者支援訓練とは、民間教育訓練機関が実施する厚生労働大臣認定の職業訓練のことを指します
雇用保険を受給できる求職者の方には、従来より「公共職業訓練」による能力開発の仕組みがありましたが、公共職業訓練を受講できない方を対象とし、平成23年10月から施行されている制度です。
※ 雇用保険の適用がなかった方、加入期間が足りず雇用保険の給付を受けられなかった方、雇用保険の受給が終了した方、学卒未就職者や自営廃業者の方 等があります。

【参考】
求職者支援制度のご案内(厚生労働省)

公共職業訓練と求職者支援訓練の比較

公共職業訓練 求職者支援訓練
対象者 雇用保険受給者資格者

(失業保険を受給している人)

雇用保険を受給できない人

(受給終了者も含める)

訓練期間(※) 3ヶ月~2年 2ヶ月~6ヶ月
実施機関 国や都道府県が設置運営する職業能力開発促進センター、職業能力開発校などの訓練校、委託された民間教育訓練機関 等 民間教育訓練機関 等

(※)新型コロナウイルス感染症の影響から、令和3年度末まで訓練期間の緩和等の特別措置があります。
https://www.mhlw.go.jp/content/000743197.pdf

人材開発支援助成金

雇用する労働者のキャリア形成を効果的に促進するため、職務に関連した専門的な知識及び技能を修得させる職業訓練等を計画に沿って実施したり、教育訓練休暇制度を適用した事業主等に対して助成する制度です。以下の7コースがあります。
①特定訓練コース
②一般訓練コース
③教育訓練休暇付与コース
④特別育成訓練コース
⑤建設労働者認定訓練コース
⑥建設労働者技能実習コース
⑦障害者職業能力開発コース
令和3年度版パンフレット(特定訓練コース、一般訓練コース)詳細版
令和3年度版パンフレット(教育訓練休暇付与コース)詳細版
令和3年度版パンフレット(特別育成訓練コース)詳細版

キャリアアップ助成金

有期契約労働者、短時間労働者、派遣労働者といった、いわゆる非正規雇用の労働者の企業内でのキャリアアップなどを促進するため、正規雇用への転換、人材育成、処遇改善などの取組を実施し
た事業主に対して助成する制度です。
いくつかのコースが設定されており、そのうちの1つに「人材育成コース」があり、有期契約労働者等に次の訓練を実施した場合に助成されます。
・一般職業訓練(Off-JT)
・有期実習型訓練(「ジョブ・カード」を活用したOff-JTとOJTを組み合わせた3~6か月の職業訓練)
・中長期的キャリア形成訓練(厚生労働大臣が専門的・実践的な教育訓練として指定した講座)(Off-JT)
・育児休業中訓練(Off-JT)

【参考】
キャリアアップ助成金(厚生労働省)

ジョブ・カード制度

個人のキャリアアップや、多様な人材の円滑な就職等を促進することを目的として、ジョブ・カードを「生涯を通じたキャリア・プランニング」及び「職業能力証明」のツールとして、キャリアコンサルティング等の個人へ
の相談支援のもと、求職活動、職業能力開発などの各場面において活用する制度です。

【参考】
ジョブ・カード制度とは (厚生労働省)
ジョブカード制度総合サイト

技能検定

技能検定とは、働くうえで身につける、または必要とされる技能の習得レベルを評価する国家検定制度で、機械加工、建築大工やファイナンシャル・プランニングなどの試験があります。試験に合格すると「技能士」と名乗ることができます。働く人々の技能と地位の向上を図ることを目的として、職業能力開発促進法に基づいて実施されています。
技能検定について(厚生労働省)
技能検定のご案内(中央職業能力開発協会)

厚生労働省が行う職業能力開発施策のリーフレットは、下記ページに掲載されています。

職業能力開発関係リーフレット等一覧