発酵食スペシャリスト (醸しにすと)
加藤マユミさん
発酵食品の楽しさを知って欲しい
受講しようと思ったキッカケ
このたびは、奨励賞という素晴らしい賞をいただき、ありがとうございます。
私は、漫画家です。2016 年に「発酵かあさん」という発酵食品を題材にしたエッセイ漫画の連載を開始し2017 年に単行本として発売しました。その連載期間中に、がくぶんの「発酵食スペシャリスト(醸しにすと)」の資格を取得しました。
「発酵かあさん」とは発酵食品作り初心者の私が、家庭で様々な発酵食品を実際に手作りしてみて、その体験談を漫画にするといった内容です。情報収集のために SNS の発酵食品のグループの投稿をよく見ていたのですが、その中の投稿によりこの資格の存在を知りました。詳細を知ると面白そうでしたし、資格を取って勉強すれば、より作品の内容に深みが増し、説得力があるのではないかと思ったのが受講のキッカケです。
作品を執筆する際、役立った学習テキスト
就業までの経緯ですが、私の場合は、先に「発酵かあさん」の企画が出版社に通り、連載をしている最中に資格の存在を知ったので、資格取得により仕事を得たわけではないのですが、単行本を出版して頂く際に、監修者として講座の先生にお願いすることができました。講座からの後押しを頂けたことが心強かったです。
仕事には学習テキストが大変役立ちました。今の時代、わからないことはネットで調べればすぐに出てきますが、逆に情報がありすぎて取捨選択が大変だったりします。テキストだと知りたい項目がすぐに調べられ、欲しい情報が的確に載っているので、作品を執筆する際にありがたかったです。
あとは DVD で実際に発酵食品を作る様子を観ることができ、自分がやってみる際にとてもわかりやすく助かりました。付属のレシピ集も役立ちました。レシピ集の中から気になるものを実際に作ってみて、うまくできたもの、美味しかったものは漫画でご紹介させて頂きました。
発酵食品の漫画は、一生の宝物
発酵食品の漫画は単行本1冊分で終了してしまったのですが、単行本として形に残せたことは私にとって一生の宝物です。本という形で存在することによって、いつでも発酵食品に興味を持った方が手にとってくださる可能性があるということです。
本を読んだ方から「作ってみたよ」とか「おいしそう、やってみたい」などの感想を頂いたときが本当に嬉しくやりがいを感じる瞬間ですね。
多くの人に広めていきたい発酵食品の素晴らしさ
日本人は昔から発酵食品に慣れ親しんできました。日本の伝統の和食にふんだんに使われた発酵食品により、美味しく、健康を維持することが自然とできたんです。
でも現代では、食生活が欧米化し様変わりしてしまい、発酵食品は一時的にブームになることはあっても生活に根付いたものではなくなってしまいました。
今後私は「発酵食スペシャリスト」として漫画家として、発酵食品の素晴らしさをより多くの人に広めていきたいです。発酵食品は「体にいい」だけではなく「作って楽しい、食べてすごく美味しい」ものなんだと、実際に手作りして体感してみて欲しいと思っています。あと発酵には目に見えない菌の働きが欠かせません。手作りすることによって、この見えない菌の素晴らしい力を実感することができます。それは感動の体験です。
幸い、現在、発酵食品関連の取材のご依頼をいただくことが増えております。その際にはいつもこの「楽しくて美味しい」 「見えない菌はすごいんだぞ」ということを強調してお伝えさせていただくようにしております。もちろん「身体にいい」ということも大事ですが、「身体にいいんだから…」という義務感になってしまっては日常的に続かないんじゃないかなと思います。ぜひ楽しさを知って欲しいです。
次代を担う子供たちのためにも、お母さんが手作りすることの素晴らしさ、知っていただきたいと思っています。子供も一緒に楽しめたら最高ですね!
「発酵食スペシャリスト」の資格取得のお陰で、こんな私でも発酵食品の素晴らしさを語る機会を与えて頂けたことに大変感謝しております。ありがとうございました。