【庭園管理士】合格体験記

庭園管理士
田上 智明さん

日本園芸協会 「庭園技能講座」修了。 平成29年度 JAD優良講座 優秀者表彰式 優秀賞受賞。

これからの人生を彩り豊かなものにして行きたい

受講しようと思ったキッカケ

この度は図らずも優良講座の優秀者として表彰頂き心より光栄に存じます。
記念品まで頂戴いたし深く感謝しております。まことにありがたく厚くお礼を申し上げます。
人前に立ってスピーチをするのは大の苦手の私では有りますが、人生に幾度もはこのような賞を頂ける機会もございませんので思い切ってここに立たせて頂きました。
自宅に亡くなった父が残した枯山水の庭が有り、この庭の維持管理を自分で行えないかという事がきっかけです。
自宅の敷地の半分近くを庭が占めており年に数回の庭師の費用や草むしり等の日常のメンテナンスも手間が掛かりとても負担を感じておりました。
コスト削減を目的に自己流で枝を切ったり芽を摘んだりしておりましたら、当然のことながら花は咲かなくなる、木は枯れる等とんでもないことに成ってきました。
父が愛し続けた庭をそのまま荒廃させる訳にもいかず、インターネットで庭の手入れの学習方法を捜していたところ日本園芸協会の庭園技能講座を目にしました。
内容を私が求めるものに合致しておりましたので受講を致しました。

興味が広がり他資格の取得にもつながった講座学習

庭園技能講座のテキストをベースにして、自宅の庭を活用して、例えば松の「ミドリ摘み」「もみ上げ」等実技の練習を行いながら、各種寺院等の庭園を見ながら学んだ知識を確かめ、追加で「環境デザイン」や「ランドスケープデザイン」「造園」等の書籍を購入して知識の補強。千葉大学や放送大学で「庭園」「造園」のセミナーを受講したりして知識を深めて、全6回の学科試験に臨みました。
講座受講の副産物としては庭の測量の学習から測量にも興味が向き「測量士補」の資格を取得し、池の給排水設備の学習から「排水設備責任技術者」「給水装置工事主任技術者」の取得にも結び付きました。

講座を受講して得られたことや気が付いた事

私は仕事としてはコンピューターインフラ系のエンジニア業を営んでおりますので、基本的に合理的かつシンプルな物を好む傾向にありましたが、庭園技能講座で環境や自然、そしてそれぞれの庭への思い、思想が有る事を知りました。
庭木の手入れも種類によって時期も違い手法も違う。水も空気も気温も気候も考えていなければならない。庭にある石も置き方や種類に意味が有り、作庭した人の思想が詰まっていることに気が付きました。
作庭した人の思いや背景に思索を巡らせながらいろいろな庭を鑑賞する。または施主さんの思いを引き出しながら庭を造る事の楽しさ難しさを学びました。
人生に潤いを与えてくれた「庭園管理士」資格の取得
今回、庭園技能講座を終了し、庭園管理士の資格を頂きました。
この講座の学習を通じて私の中で物の見方や考え方、趣味嗜好がガラリと変わりました。それまでは植物とか庭とか全く興味が無く、自宅の庭も昔からそこに存在するものとしか認識していませんでした。
庭園技能講座を学ぶ中で庭園の歴史、作庭家の思想、植物の特性などを学ぶことで、目に入る景色が心を強く動かす情景へと変わって来ました。
興味の対象が機械一辺倒だった私ですが、今の興味の対象は庭園鑑賞、美術鑑賞、建築物鑑賞、写真撮影と人生に彩がつきました。
ゼロとイチ、プラスとマイナスだけの人生だった私が色々な庭園に佇み その庭の想いや作られた背景、手入れの行われ方を静かに考えるようになったのですから不思議です。
同じように絵画鑑賞や写真撮影も興味が無かったのですが、物の見え方が変わった事で突然楽しくなりました。
このように人生に潤いを与えてくれた日本園芸協会の庭園技能講座には感謝しかありません。

今は引き続き、日本園芸協会の庭園デザイナーの講座を受講しております。これは鑑賞した庭園の感想を図面で残したいのと、ゆくゆくは自分で庭園設計も行いたいと云う思いからです。
今年は造園施工管理技術検定も受験を予定しております。
今後は庭園技能講座で取得した庭園管理士の知識と現在学んでいる庭園デザインの知識を生かして、これからの人生を彩り豊かなものにして行きたいと思います。
本日はどうもありがとうございました。