合格率7%。難関試験合格の秘訣は「メリハリ」
受講しようと思ったキッカケ
今年度の一級建築士試験を合格した江坂と申します。よろしくお願い致します。
試験は5回目の挑戦でしたが、この度、合格率わずか7%の試験に学科から製図までストレートで合格することができました。
難関試験に合格できた理由は、一言でいうと『メリハリ』だと思います。
学科試験は今年度で5回目の受験でした。今までは仕事が忙しく、勉強する時間も合格する気持ちもなく記念受験の感覚で毎年受験をしていました。
そして今回。試験まであと半年の時点で合格基準点90点前後の学科模試の結果は、125点満点中20点程度でした。このような結果から分かる通り学科試験の合格にはほど遠い位置にいました。
このままでは本当にまずいと思い、日建学院に通学し、真剣に勉強し始めました。
膨大な勉強量!自分に合った計画とリフレッシュ法
一級建築士の学科試験に必要な勉強時間は800~1000時間必要だと言われています。
今から合格するために900時間勉強すると仮定して毎日5時間の勉強が必要でした。
みなさん周知のとおりだと思いますが、建築業界は他業界と比べて勤務時間が長く、定時上がりは夢のまた夢。このような状況で平日に5時間勉強するのは非現実的でした。
そこで現実的に考え、平日は通勤時間の1時間、昼休みの1時間と退社後の1時間で計3時間の勉強。さらに、出勤日以外の土曜日は5時間、日曜日は日建学院の授業及び自習で10時間の計30時間の勉強しようと計画しました。
125点中60点と大きなウエイトを占める法規と構造を中心に勉強をし、その他の科目は授業と予習及び復習のみで勉強を進めました。
法規は法令集を持ち込むことが可能で、やればやるほど点数が取れる教科ですが、独特の言い回しや解き方が他の科目と少し違うため、時間も掛かりました。
仕事で勉強できなかったことや、やる気が中々起きないこと、計画通りに進まなかったことも多々ありました。そんな時は、思い切って勉強をやめて子供と遊んだり、映画鑑賞をしたりとリフレッシュをし、気持ちを切り替えました。
すると、学科試験本番2カ月前(5月末)の日建学院の模試では125点中100点以上を取ることができ、それが自信に繋がりました。
日建学院の担当者からは、試験の前日は勉強しない方が良いとアドバイスを頂き、本番まで1分たりとも勉強しませんでした。
多少の不安がありましたが、当日は今まで勉強してきたことを信じ試験に臨みました。
その結果、本試験でも100点以上で合格することが出来ました。
地道な努力の積み重ねが自信と成功に繋がる
学科試験合格したのも束の間、2か月半後には製図試験がありゆっくりとしている暇もありませんでした。
試験では毎年設計のテーマが決まられており、今年度は2020年のオリンピックでスポーツに対しての関心が高まっているため『健康づくりのためのスポーツ施設』でした。
製図試験は6時間半の長時間の試験でありますが、作図に充てられる時間は3時間とされています。
当初、作図時間には6時間以上掛かり、エスキース(下絵)もうまくまとめられず図面を描く前段階で躓きました。また製図試験からは、作図スキルの高い過年度生もおり、このままで本当に合格できるのか非常に不安でした。
しかしながら、分からないなりにガムシャラに日建学院の宿題や作図を何回も反復練習し、
講師の方から指摘を受けたことは真摯に受け止め、同じ間違いをしないように地道に勉強を重ねていきました。
コツコツと描き続けた結果、辛かった作図も1枚描き上げるごとにどんどん綺麗に描けるようになり、それをモチベーションにひたすら勉強しました。また作図時間も、自分なりの作図方法を見つけることで、3時間以内で描き切れるようになり、試験本番に向けて自信をつけました。
本番目前に、図面の描きすぎで手がよく攣るようになってしまったのには焦りましたが、
試験前日は学科試験と同様に一切勉強せず、湯島天神にお参りにいき合格を祈願しました。
これで気持ちを落ち着かせることが出来たのか、初めての製図試験でも慌てず普段通りに試験を受けることが出来ました。
人々の生活に彩りを与え、地図に残る仕事を
『メリハリ』を付けたことが、あまりストレスを抱え込まず効率的に勉強ができ、合格率7%の難関試験に合格した要因だと分析します。
ことわざに『継続は力なり』というのがありますが、日々コツコツと勉強していくことが確実な力となることを改めて実感しました。仕事と勉強の両立は身体的にも精神的にも辛い日々でしたが、やり遂げた今はひと回り以上の自信がつき成長できたと思います。
一級建築士とは、明確な答えがなく飽くなき探求ができる者です。
正解はなく制限された中で無限の表現をし、人々の生活に彩りを与え、地図に残る仕事をこれからもこの経験を糧に邁進していきます。