【日本語教師】合格体験記

日本語教師(日本語教育能力検定試験)
相澤 淳子さん

アークアカデミー「日本語教師養成420時間実践コース」を修了し、日本語教育能力検定試験に合格。 現在は日本語学校で留学生を対象に日本語を教えている。 平成26年度JAD優良講座 優秀者表彰式 優秀賞受賞。

学んだ内容が世界とつながっていることにワクワクしています。もっともっと自分を高めていきたい。

講座を受講したきっかけ

私がこの日本語教師の仕事を知ったのは、もう20数年も前のことです。
大学時代から国際交流のボランティアなどをしていて外国語への関心は高かったのですが、外国人の方々が日本語をどのように学ぶのかとても興味を持ちました。
ただ、当時はまだ子供も小さかったため、仕事をすることは考えられず、ずっと心の中に憧れのような気持ちが燻っていました。

現在、私は日本語学校で非常勤講師として働いています。
日本語を教える場は様々ありますが、一番多いのは、地域や職場などでのボランティアです。
ネイティブとして身近な外国人に日本語を伝える、質問に答えるということも含めれば、今や誰でも経験しうることです。
私もそんなボランティアの一人でした。
ただ、言葉の世界はとても奥が深く、母語だから分かる、というほど単純なものではありません。
外国人の方たちに尋ねられる度にきちんと答えたい、という思いは常に心にありました。

やがて子供も成人し、やっと自分の時間もできましたが、既に50歳を超えていましたし、職業として教師になるというより、長年積もった気持ちを整理するために勉強しよう、と受講を決意したのです。

実際に受講して得られたこと

日本語教師として教壇に立つための条件には、大学で日本語教育を専攻する以外に、大学の講義と匹敵する時間数(420時間)の講座を修了するか、「日本語教育能力検定試験」に合格するかを求められます。
アークアカデミーの講座の内容は、理論だけでなく実際に日本語教師として必要とされる知識や様々な技能の習得に加え、検定試験合格を見据えたかなり幅の広いものでした。
日々の生活は大きく変わり、すっかり学生になりきっていました。
ひょっとしたら、人生一番勉強に取り組んだ時期だったかもしれません。

特に大変だったのは、教壇実習のための「教案作成」でした。
初級レベルの文型をクラスの仲間と分析しつつ、実際の外国人留学生を前にして行う授業の準備を「教案」という形のシナリオにして完成させなければなりません。
担当してくださる先生の指導を仰ぎながら何度も書き直し、少しでも分かりやすく伝えるための「教材」も夜遅くまで手作りし、授業本番を迎えました。

今ふりかえると、未熟な模擬授業につきあってくれた留学生たちには申し訳ない気持ちでいっぱいになりますが、
「先生はきっといい先生になるから頑張ってください。たくさん勉強してください」と励ましてくれた言葉が、今の私を支えています。

受講修了後から今に至るまで

4月に受講を開始して6か月後の修了と同時に就活をし、10月に検定試験を受け、11月にはもう日本語学校で教壇に立つ、という昨年の今頃には想像もしていなかった変化に少し戸惑いながらも、本当に充実した毎日を送っています。
そして、あの模擬授業の時に留学生たちに言われた言葉を胸に、今も必死で勉強を続けています。
学校では日々、学生を前にしながら、養成講座で学んだことを一つひとつ思いだし、「ああ、このことを教わっていたのだな」と実感しています。

最近は、介護や医療の分野などに働き手としてやってくる東南アジアの人々のための日本語教育や、グローバル化する企業のニーズに応えられる日本語研修の必要性から、日本語教師の活躍の場はどんどん広がっています。
日本がこの先さらに国際化していくにつれ、世界の国々での日本語学習は増えていくことでしょう。
自分を納得させるために始めた学習が世界とつながっていることにワクワクしながら、今はもっともっと自分を高めていきたいと強く思っています。